01.池田 匡克 「イタリア風土記 Numero 1」

イタリアな一日

長靴型、とよく表現されるイタリア半島は日本と同じく南北に細長く、北はアルプス、南はアフリカとその境を接しているだけに非常に複雑かつ多様な気候を持っているヨーロッパでも希有な国である。

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02.Foodで旅するイタリア半島1 フィレンツェ

学生時代、地理の教科書ではイタリアの風土を地中海性気候、と学んだが実際に旅してみるとイタリアは広く、冬は雪に覆われるチロルから、夏の日向は40度をゆうに越えるシチリアまでまさにその気候は千変万化。とてもひとくちで地中海性気候などといいあらわすことはできない。ところ変われば品変わる、とうのはまさにイタリアにためにあるような言葉だが、その違いが最も顕著なのが、イタリアが世界に誇るバラエティ豊かな郷土料理である。

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03.Foodで旅するイタリア半島1 フィレンツェ

どこの町にも必ず郷土が誇りとする料理があり、パスタがある。その地方特有のチーズがあり、ワインがあり、サラミがある。そして必ずといっていいぐらい、町のメイン広場には長年人々に愛され続けてきた老舗料理店がある。イタリアを旅することはそうした未知なる郷土料理との出会いに他ならない。

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04.Foodで旅するイタリア半島1 フィレンツェ

日本でもイタリアでもよく「トスカーナ料理」「ピエモンテ料理」など州の名前で料理を分類し、それぞれをクチーナ・レジョナーレ(Cucina

Regionale=州の料理)と呼んでいるが、Rai1はじめ数々のTV番組に出演するなど現代イタリア料理界において最も発言力が強い料理人ジャン・フランコ・ヴィッサーニはつねづね「厳密には全てのイアリア料理はクチーナ・テリトリアーレ(Cucina Teritoriale=その町の料理)であるべきだ」といっている。これは、イタリアという近代国家の誕生が1861年とまだわずか150年前のことで、州という行政制度もこの時期に定められたが、郷土料理は州、あるいは国家という概念が生まれるはるか昔から存在していたから、というのがその理由なのである。

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05.Foodで旅するイタリア半島1 フィレンツェ

 そうしたバリエーション豊かな郷土料理を求めてイタリアに暮らし始めてから15年が過ぎ、その間シベリアからの冷たい季節風が吹くトリエステの町や、火傷しそうな日差しの真夏のシチリアまでイタリアのいろいろな町を旅してきたけれど、確かにどの町でも個性豊かな郷土料理とそれ以上に個性的な老舗料理店に出会ってきた。ここではそうした旅の記録を、少しずつ記憶をさかのぼりながら紹介して行きたいと思う。いわば15年分のイタリア郷土料理クロニクルである。

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